リモートワークやハイブリッドな働き方が一般的になってきた現代の職場において、社員の一体感の維持は重要な課題の一つです。経営陣やITチームは社員同士のコミュニケーションを維持する方法を模索し続けていますが、クラス最高レベルのビデオ会議テクノロジーやバーチャル会議環境をもってしても、リモート環境では困難が伴う場合があります。
組織科学や会議の専門家たちは、急速に発達するテクノロジーを活用した従来とは異なる新しい方法でバーチャル会議を行う必要があると提言しています。また、IT管理者やディレクターはそうした新しい会議形式に対応できるビデオ会議用ハードウェアを確保しサポートできなくてはなりません。
例えば学習セミナーなど、これまで会議室で社員を集めて実施していた企画はオンラインでも行うことができます。外部の専門家を招いて知識を共有する機会は、社員のスキル拡張やキャリアアップへの道筋となるだけでなく離職率も低減することができます。
技術的な観点で見ると、こうしたセッションに必要なビデオ会議インフラはさほど難しいものではありません。セミナーのような1対複数のセッション形式では包括的に参加を促すためにいくつか考慮すべきポイントがあります。
オフィス・リモートに関わらず、一体感のあるチーム作りに欠かせないのは適切な人材の確保です。転職の頻度が以前より高まっている現在では、効果的な採用フローはますます重要になっており 候補者の一次面接がビデオ会議で行われるケースも増えてきています。クリアな映像と自然なサウンドを実現する、4K対応ウルトラHDカメラやビームステアリングマイクを搭載した高品質なビデオ会議デバイスを利用することで、候補者に良い印象を持ってもらうことができます。
さらに、最終候補者には、職場や社風を具体的にアピールしたい場合もあるでしょう。そうした時にも高解像度と高音質のビデオ会議デバイスは有効です。例えば、IT部門が人事部門と連携して、チームの雰囲気や社内の様子をバーチャルのライブツアー形式で紹介すれば企業の魅力を最大限に伝えることができるでしょう。このように、デスクトップを共有するだけにとどまらずリアルタイムのコミュニケーションツールとしてビデオ会議システムを活用することで候補者に今後一緒に働くことになる仲間と会社を体感してもらうことができます。
社員が企業文化に触れる機会を作ることは、全体の士気を高め創造性を刺激しチーム間に日常のタスクを越えたつながりをもたらします。欧米では離職する人が急増しており、この大退職時代において社員の離職を防ぐためには社員同士のつながりが基盤となる企業文化の醸成はかつてなく重要になっています。
ビデオ会議システムを使って新しい学びの場を提供したり、個々の才能を共有したりすることもできます。例えば、異なる部門の代表がビデオ会議上のホワイトボードに集まり、一緒にブレインストーミングを行うなども企業文化を形成する機会となり得ます。または、オンライン上で社員同士が音楽や芸術などの才能を共有し触れ合う場を作るアートセッションなども考えられます。定期的に全社でバーチャル発表会を行い、直近の成果や次のプロジェクトを発表し合うで、部門を超えてお互いのチームの成果を称え合うこともできるでしょう。こうしたあらゆる形のセッションに対応しチームを成功に導くためには、高品質な映像や音声を確実に提供できるテクノロジーが不可欠なのです。
ビデオ会議で現在最も広く使用されているAIツールは、音声をテキストへ自動変換する文字起こし機能ではないでしょうか。IT担当はこうしたAIツールを最大限活用してビデオ会議の利便性をより高めることができます。
例えば、発言者の声をよりクリアにする自然言語処理ツールや安定化機能、チャットボットやAIバーチャルアシスタントに至るまで会議の生産性と一体感を大幅に向上させるAIベースのオプション機能は多数存在します。
進化を続けるバーチャルリアリティ(仮想現実)は、ビデオ会議テクノロジーが向かう未来と言っても過言ではありません。とはいえ、既存のビデオ会議をVR世界へ統合するにはまずその入口となるヘッドセットが既存のビデオ会議システムと容易に接続できなくてはなりませんし、そうなるとIT担当は多くの最新プラットフォームやツールに対応できる互換性に優れたハードウェアを選ばなくてはなりません。